「『話し方が主観的だ』って注意されるんです。
たしかに自分でも好き嫌いで話をワーッて進めちゃってるなとは思うんですけど。。。」
好き嫌いで何かを語ることは、それ自体悪いことではないんです。
好きも嫌いも、人を動かす原動力ですから。
ただ、自分の好き嫌いをそのまま他人に言っても共有しにくいんですよね。
「この店のパスタ、大好きなんです!」
へー、そうですか。で終わります。
「大好き」という気持ちを感じさせた原因、
何らかの「事実」があるはずなんですよ。
「この店のパスタ、超美味しいんですよ!」
惜しい! 「超美味しい」も感じ方、主観です。
目に見える事実を挙げましょう。
「この店のパスタ、テレビでも紹介されてるんです!」
おー、だんだん近づいてきました。
できればテレビの紹介という間接的な事実ではなく、
パスタそのものについての事実がほしいですね。
「この店のパスタ、ワタリガニと伊勢エビが殻ごと載っていて、
カニとエビの味が凝縮されたソースに
いまの季節なら牡蠣までトッピングされているんです!」
そんなに特徴あるなら、最初から言ってよ!
ここです。
「話し方が主観的」「好き嫌いで行動する」と言われる人というのは
せっかくの「事実」を省略してしまっているんです。
忘れているんですよ。詳細を。
だから人に伝えようと思ったときに、説明する引き出しがないので
「うーん・・・大好きなんです!」になってしまう。
ということは、
解決策は「話すとき」ではありません。
普段からメモを取っておくんです。
楽しかったとき、感動したとき、驚いたとき、ムカついたとき、
何の事実があったのかを言葉でメモっておきましょう。
気持ちをメモするんじゃないですよ。事実を書くんです。
ネットのニュースを見ていて何かを感じたなら、
そのニュースのスクリーンショットを撮っておいてもいいですね。
私はメモアプリの「Evernote」に丸ごと保存しています。
(昔は新聞記事を切り抜いてスクラップしていました)
「話し方が主観的」の解決策は「普段からメモ」。
騙されたと思って、やってみてください。
<メルマガ【ミニマル思考カフェ】2019.2.4 Vol.0160>
合同会社ロジカルライティング研究室 代表
ベストセラー参考書「小論文のオキテ55」シリーズ著者
就職試験の論文をほぼ白紙で提出し3社連続で落とされた敗北感をきっかけに論文試験の攻略法を研究。誰でも書ける独自のメソッドを開発した結果、大手大学受験予備校の小論文講師に抜擢され、NHKの教育バラエティ「テストの花道」にも出演。参考書「何を書けばいいかわからない人のための小論文のオキテ55」はシリーズ累計25万部のベストセラーとなる。
現在は社会人教育に転身し、製造、IT、建設、エネルギー業界を中心に大手企業60社以上の社員教育に携わる。「受講した翌日、契約が取れた」「険悪だったリームの雰囲気が変わった」など即効性のあるノウハウが支持される。
「世のつまらねえ研修を撲滅し、楽しく学べて役に立つ魔法に変える」がモットー。