「ミニマル思考の人」のブログですから、
この本を紹介しないわけにはいきません。
『リーダーのためのパーソンセンタードケア 認知症介護のチームづくり』
バズ・ラヴディ著、高橋誠一監訳、寺田真理子訳 CLC
「パーソンセンタードケア」という言葉はまだ一般的ではありませんが、
私が超訳すると「わからず屋にも理由がある」・・・かな?
認知症の患者はいろいろ「理解不能」な行動をするものですが、
実はそれらの行動の多くには理由があります。
若い頃の体験や、長年やっていた仕事の習慣や、いまの環境の小さな不愉快など。
たとえば、スタッフを見るとパニックになるおばあちゃん。
実はスタッフが着ていた黒い服を見るたび、
過去に家事で家族を数人失って喪に服した経験を思い出していたんです。
この場合、スタッフが黒い服を着なければいいわけです。(134ページ)
多くの現場では「認知症だから」の一言で片付け、薬で黙らせたりしがちですけどね。
このように、理由をはっきり言えない人の「意味不明な行動」に
「個人的な理由」を見つけて問題を解決する。
これが「パーソンセンタードケア」。
これって
子育てにも、組織のマネジメントにも通じる話です。
親が、上司が、先生が、
もうちょっと「わからず屋にも理由がある」と考えれば
体罰やパワハラなんて無駄なエネルギーを使わずに済むかもしれません。
これぞ「ミニマル思考」のリアル版。
認知症ケアの関係者でなくても、読む価値あります。
『リーダーのためのパーソンセンタードケア 認知症介護のチームづくり』
バズ・ラヴディ著、高橋誠一監訳、寺田真理子訳 CLC
日曜日、この本を翻訳された寺田真理子さんの出版記念トークショーに行ってきました。
きっかけは、誰かのシェアでFacebookに流れてきた寺田さんの投稿に
うっかり誤操作で不気味なスタンプを押してしまったこと!(笑)
実は寺田真理子さんとは
10年前にパーティーで一瞬ご挨拶をしたことがあったんですよ。
そのときではなく今回この本で寺田さんとご縁ができたのには
何か意味があるような気もします。
Facebookって面白いですね。
「ビジネス国語」によって職場の諸問題を解決する研修講師。
就職試験の論文をほぼ白紙で提出し3社連続で落とされたのをきっかけに論文試験の攻略法を研究。誰でも書ける独自のメソッドを開発した結果、大手大学受験予備校の小論文講師に抜擢される。参考書「何を書けばいいかわからない人のための小論文のオキテ55」はシリーズ累計25万部のベストセラーに。
その後、所属予備校が業界最大手から陥落し全国の校舎を閉鎖、自身もリストラされる怒涛の数年間を経験。意思疎通のエラーで混乱していく組織を詳細に観察し「ビジネス国語」を体系化する。独立後は社会人教育に転身し、大手企業の社員研修に多数登壇。受講者との軽妙なやり取りは「研修というより、めちゃくちゃ役に立つエンタメ」と評される。
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