【文体比較】元の原稿と小学生新聞に載った完成版が「劇的ビフォー・アフター」だった件
朝日小学生新聞の連載「楽しく発表 プレゼンハッピー」がLINE NEWSに掲載されました。
小学生新聞の編集部はすごいですね。
子ども向けの文体に見事にリライトしてくれるんですよ。
今回掲載された記事と、元の原稿を比較してみましょう。
【元の原稿】
その場で思いつくままに話すと、次の内容を忘れてしまったり、話が脱線してしまったりしやすい。予定通りのプレゼンテーションをするには、前もって原稿やメモを用意しておこう。
ただし原稿を書くときには気をつけたいことがある。それは「話し言葉」と「書き言葉」の違い。高学年になるほど長い文章を書けるので、原稿の文も長くなりがち。でも「。」で終わるまでが長い文は目で読むには理解できても、耳で聞いたとき理解が難しくなる。
「◯◯は△△です。その理由は〜です」のように、短い文を並べて話すのがわかりやすいプレゼンのコツだ。
【紙面の完成版】
伝えたい内容を聞き手に正しく理解してもらうために欠かせないものって何かな。いくつかの要素を挙げられるけど、とくに大事なのが準備、すなわち原稿づくりだよ。プレゼンをしているとき、思いつくままに説明すると話が横道にそれたり、伝えるべき内容を忘れたりしがちだ。
原稿をまとめるときに「書き言葉」を使うと思うけど、ちょっと気をつけよう。書き言葉は一文が長くなりがち。目で追って読むときは理解できても、耳で聞くとわかりにくくなるんだ。「◯◯が△△なのは〜だからです」という文なら「◯◯は△△です」「理由は〜だからです」などと短めに分けてみよう。
ふんわり感が全然ちがいます。
声に出して読んだらテンポもまるで違う。
書き手の多くは「文体=単なる癖」だったりします。
それが読者にとってベストな文体かどうかはわからない。
リライトしてもらうことで、
初めて自分の文体を客観視することができました。
<メルマガ【ミニマル思考カフェ】2021.5.18 Vol.0994>

ビジネス書・受験参考書著者
株式会社キャリア・サポート・セミナー顧問講師
「ビジネス書著者のロジック✕予備校講師のわかりやすさ」を武器とする企業研修講師。
若手社員〜管理職の問題解決トレーニングのほか、広報・セールスライティングのコンサルティング、プロの著者を対象とした文章指導など幅広く活動。
公開セミナーでは満席御礼を連発し、「受講翌日に契約が取れた」「職場の人間関係が改善できた」「笑いと学びが濃密で3時間まったく飽きない」などの評価を得るほか、セミナーの内容をまとめたビジネス書『ミニマル思考 世界一単純な問題解決のルール』は韓国、台湾でも翻訳出版される。
代々木ゼミナール講師時代、ロジカルシンキングを高校生向けにアレンジした参考書『何を書けばいいかわからない人のための小論文のオキテ55』を出版。発売から6年連続Amazonカテゴリ1位、シリーズ累計20万部を超えるヒットとなり、2013年から2014年までNHK Eテレ「テストの花道」に小論文の先生として出演する。
1969年、青森県生まれ。東北大学大学院文学研究科修士課程修了(認知心理学専攻)。