「部下に企画書やプレゼン資料を作らせたとき、
小さい言葉の間違いを見つけても、
どこまで指摘していいのかわからない」
管理職あるあるかもしれませんね。
先日、飲み会の場でもそんな話になりました。
何が悩ましいかというと、
「細かいところばかり指摘すると、
『口うるさい上司』として嫌われる」(笑)
「360度評価」とかいって
上司が部下に評価されてしまう時代ですからね。
私は上司ではなく先生として添削するので、
嫌われようが恨まれようが関係ないのですが(笑)
それでも細かい表記ミスはいちいち指摘しません。
なぜかというと、
書き手も添削者(私)も小さなミスに気を取られて
もっと重大なことを見落とすリスクがあるからです。
主語述語が合わないとか、言葉の選び方が変だとか、
表記が不安定なのは
「何を書くべきか」が定まっていないからです。
何書いたらいいのかな〜、とりあえず紙面は埋めなきゃだしな〜、流行りのフレーズでもパクっちゃおうかな〜、いっそ一発ウケを狙った方がいいのかな〜、それとも無難にテンプレに沿った方がいいのかな〜、
なんて迷いながら書いたり消したりしているうちに
言葉遣いを間違えるんです。
だから、表記ミスはあくまでも「結果」です。「現象」です。
「原因」はもっと根本的なところにあるんです。
企画のコンセプトを誤解していたり、
脇道にこだわりすぎてロジックがもつれていたり、
この資料がどういうビジネスに展開するのかが見えていなかったり(←これ結構多いかもしれない)。
この辺を確認するには
対面で質問するのが一番ですね。
「この企画の先にどんなバックエンドが展開できると思う?」
「打ち上げを予定しています。・・・・えーーーっ、違うんですか?!」
<メルマガ【ミニマル思考カフェ】2019.5.14 Vol.0259より>

合同会社ロジカルライティング研究室 代表
ベストセラー参考書「小論文のオキテ55」シリーズ著者
就職試験の論文をほぼ白紙で提出し3社連続で落とされた敗北感をきっかけに論文試験の攻略法を研究。誰でも書ける独自のメソッドを開発した結果、大手大学受験予備校の小論文講師に抜擢され、NHKの教育バラエティ「テストの花道」にも出演。参考書「何を書けばいいかわからない人のための小論文のオキテ55」はシリーズ累計25万部のベストセラーとなる。
現在は社会人教育に転身し、製造、IT、建設、エネルギー業界を中心に大手企業60社以上の社員教育に携わる。「受講した翌日、契約が取れた」「険悪だったリームの雰囲気が変わった」など即効性のあるノウハウが支持される。
「世のつまらねえ研修を撲滅し、楽しく学べて役に立つ魔法に変える」がモットー。