いよいよ2023年4月30日は東京都と特別区の職員採用試験ですね!

「やばいよ、やばいよ! 論文試験の対策ぜんぜんできてないよ!」

と慌てている人も多いでしょう。

今回は「直前でも間に合う都庁の論文対策」をお伝えします!

都庁の論文試験の概要

出題形式

都庁の論文試験は以下の形式で出題されます。

  • 問題は1題のみ
  • 試験時間は1時間30分
  • グラフなどの資料が複数(Ⅰ類Aは資料1〜3、Ⅰ類Bは資料1〜2)
  • (1)で資料を説明し、(2)で都が取り組むべき施策を述べる
  • 字数は(1)、(2)合わせて1000字以上1500字程度

出題テーマ

出題テーマは多岐にわたります。

Ⅰ類Bだけ見ても…

  • 2022年 首都直下地震
  • 2021年 誰もが安心して働き続けられる東京
  • 2020年 高齢者が安心し、生きがいを持って暮らしていくために
  • 2019年 東京の成長に欠かせない中小企業の支援
  • 2018年 東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会
  • 2017年 環境先進都市
  • 2016年 誰もが安心して快適に利用できる交通
  • 2015年 将来にわたる東京の持続的な発展
  • 2014年 東京の魅力を世界に発信

防災、産業、福祉、観光、都市開発と、さまざまですね。

今年、CSS公務員セミナーの「都庁ゼミ」では「子どもの貧困、教育格差」が出るんじゃないかと予想しました。

Ⅰ類Aでは2019年に教育の問題が出たのですが、Ⅰ類Bではずっと出ていないので。それに福祉が出た2020年も高齢者の話でしたから。

都庁の論文は書式・形式が大事!

公務員試験で論文が課される理由の一つが「公文書を作る能力があるか」を試すことです。

お役所の文書というのは、何よりも書式・形式が大事。明治時代までは官僚が出世するには「達筆であること」が必須だったほどです。

パソコンで文書作成するようになった現代でも、フォントサイズや箇条書きの番号の位置など職場ごとの細かいルールを守れないと上司に怒られます。

「素晴らしい提言」を書くよりも「書式のミスをしない」ことを優先しましょう。

現代の都庁の問題は「資料が出されて、設問が(1)と(2)に分かれている」ことが特徴。これに合わせた書式というものがあるんです。

(1)と(2)、設問番号を見やすく

(1)の設問は「別添の資料より・・・ために、あなたが重要であると考える課題を200字程度で簡潔に述べよ」。

これに対する正しい書き方は次のようになります。

(1) ←設問番号に1行使う
資料1より・・・。これに対し資料2では・・・。以上より、◯◯な東京を実現するためには、△△が課題であるといえる。
←(1)と(2)のあいだは1行あける
(2) ←設問番号に1行使う
_誰もが安心して働ける社会とは、男性も女性も各人のライフスタイルや希望に合う働き方ができる社会である。近年は・・・

ポイントは

  • 設問番号に1行使い、(1)と(2)のあいだを1行あける
  • 「資料1より〜」のように、どのグラフの説明なのかを明記する
  • (1)の後半で「以上より〜」と資料からいえる都の課題をまとめる
  • 基本的に(1)は最初の1マスをあけず、(2)は最初の1マスをあける

最初の1マスをあけるかどうかは、「その文章が段落に分かれているかどうか」で決まります。

(1)は200字と短いので、段落を分けずに一気に書くのが一般的です。だから1マスあけずに書き始めます。

もし「資料の説明150字」と「都の課題のまとめ50字」で段落を分けるなら、それぞれの段落冒頭は1マスあけます。

こんな書き方しちゃダメですよ。

私はこれらの資料を見て驚いた。いまの日本はなんと世知辛いことになっているのか・・・・・だから都は◯◯の予算を増やすべきだ。
(2)東京が◯◯するために必要な取り組みを以下に挙げる。まず第一に保育所を3倍に増やすべきだ。そして第二に教職員の給料を2倍にしてほしい。さらに第三に首都高速道路をもっと便利に・・・

どこから(2)なのかわかりにくいですよね。そもそも(1)も番号つけ忘れているし。

こういう人に公文書を作らせたら、伝達ミスが発生するリスクがあります。

(2)は三段落構成がおすすめ

(2)の設問は「(1)で述べた課題に対して、都はどのような取組を進めるべきか、あなたの考えを述べよ」。

そこで(2)の最初から「都の取組」を書き並べる人は多いのですが・・・

それだけで1000文字埋めるのは大変です。

予備校の模範解答がこれをやっているのは行政にめっちゃ詳しいプロの先生が書いているから。

ド素人の受験生が「取組」だけで1000文字埋めようとしてはいけません。

おすすめは「3段落構成」です。

  • 第1段落(問題提起):(1)で挙げた課題の重要性、都が取り組む必要性(300字)
  • 第2段落(原因分析):なぜそうなるのか、なぜ直せずにいるのか(300字)
  • 第3段落(解決策):都は何をするべきか(300字)

300字×3段落=900字

(1)で200字書いているので合計1100字です。

答案用紙に、300字(15行)ごとに印をつけてから書き始めるといいですよ。

資料の解釈には「正解/不正解」がある

書式、形式が理解できたら、次は内容です。

都庁の論文は資料を正しく解釈できるかどうかで勝負が半分決まると思っていいでしょう。

それくらい、資料を正しく読み取れない受験者が続出します。

出題者が気づいてほしい「ギャップ」

2021年の問題を見てみましょう。

(1)の設問は「別添の資料から、誰もが安心して働き続けられる東京を実現するために、あなたが重要であると考える課題を200字程度で簡潔に述べよ」です。

資料1の「上のグラフ」。(都庁は「資料1」の中に2つグラフがあったりします)

これを見て「女性の方が家庭を優先する人が多い」という点に飛びついてはいけません。

このグラフの第一の特徴は「希望/現実」を比較している点。

「仕事を優先」の項目を見ると、男性は希望に対して現実が2倍、女性は3倍以上です。それだけ「希望に反して仕事優先になってしまっている」わけです。

そして2017年と2019年を比べると、ほとんど変わっていないことがわかります。

グラフを見るときは、「ギャップの大きいものから順に」が鉄則です。

資料2のグラフも見てみましょうか。

「介護、看護のため」とか「結婚、子育てのため」とかに食いついちゃいけません。それらは少数意見です。

注目すべきは「仕事が自分にあわなかったため」。単に一番多いというだけでなく、2位の「人間関係」の2倍と明らかに「ギャップ」があります。

資料1と資料2の「関係」を考える

資料1、資料2それぞれの「ギャップ」を見つけたら、

2つの資料の「関係」を考えましょう。

「希望に反して仕事優先になっている」(資料1)
にもかかわらず
「仕事とのミスマッチが生じている」(資料2)

仕方なく働かなきゃいけなかったとしても、その仕事が自分に合っていて楽しければまだ救われます。

でも、仕方なくやっているのが自分に合わない仕事というのは絶望感ありますね。

都庁では、この「にもかかわらず」でつながる資料がよく出されます。

資料と資料の「ギャップ、矛盾」を見つけましょう。

ここまで資料を読み取ると、「誰もが安心して働き続けられる東京」を実現するための都の課題は次の2点になります。

  • 働きすぎを改善すること
  • 雇用のミスマッチを解消すること

ここまで理解できると、(2)の「施策の提案」で大きく外すことはないでしょう。

まとめ

都庁の論文試験は「1に書式、2に資料解釈」です。

これがしっかり出来ていれば上位半分には入れます。それくらい、出来ていない人が多いので。

落ち着いて、手順を守って、減点されない答案を書いてください!!

 

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