「世の中の問題を解決する」or「自分が解放されればええやん」2つの視点を自在に切り替える
新入社員研修でちょこっとだけ体験する「問題解決ワーク」。
普段のセミナーだと、仕事上の問題点を挙げる方が多いのですが、
まだ現場に出ていない新人たちなので、
初日から東京の洗礼を受けた「電車通勤ネタ」が多く見られます。
「問題点:人身事故で電車が止まるのが問題だ。
解決策:筋トレするべきだ。」
は??
本人の解説によると、
「ホームで飛び込むのは職場のストレスに負けたからで、
だからストレスに負けない自分になるために
筋トレで心身を鍛える」
というロジックだそうです。なるほど。
すっごく遠回りな解決策のような気もしますが、
「風が吹くと桶屋が儲かる」的な思考ですが、
ほぼ「なぞかけ」に近いですが、
最初のワークとしては悪くないですよ。
次、行きましょうか。
「問題点:満員電車が苦痛だ。
解決策:都内の全企業に時差出勤を義務付けよう」
多いですね、満員電車問題。
同じテーマで、こういうのもあります。
「問題点:満員電車が地獄だ。
解決策:始発駅近くに引っ越そう」
私が大宮に住んでいるのも同じ理由です(笑)
満員電車問題では、発想の方向性が2つに分かれます。
・世の中の満員電車をなくしたい→時差出勤などなど
・自分さえ解放されればいい→始発駅で席をゲット
公務員試験の論文では「世の中の問題を解決する」という視点が必要ですね。
ビジネスマンの場合、成果を上げる人はまず「自分が解放される」の方を考えますね。こちらの方が早いし、合理的です。
でも、商品やサービスのアイデアを生み出すというステージになったら「世の中の問題を解決する」という視点が必要になります。
一番いいのは、この2つの視点をパッと切り替えて発想を変えられること。
ドツボにはまったときは、視点を変えてみることが大事です。

ビジネス書・受験参考書著者
株式会社キャリア・サポート・セミナー顧問講師
「ビジネス書著者のロジック✕予備校講師のわかりやすさ」を武器とする企業研修講師。
若手社員〜管理職の問題解決トレーニングのほか、広報・セールスライティングのコンサルティング、プロの著者を対象とした文章指導など幅広く活動。
公開セミナーでは満席御礼を連発し、「受講翌日に契約が取れた」「職場の人間関係が改善できた」「笑いと学びが濃密で3時間まったく飽きない」などの評価を得るほか、セミナーの内容をまとめたビジネス書『ミニマル思考 世界一単純な問題解決のルール』は韓国、台湾でも翻訳出版される。
代々木ゼミナール講師時代、ロジカルシンキングを高校生向けにアレンジした参考書『何を書けばいいかわからない人のための小論文のオキテ55』を出版。発売から6年連続Amazonカテゴリ1位、シリーズ累計20万部を超えるヒットとなり、2013年から2014年までNHK Eテレ「テストの花道」に小論文の先生として出演する。
1969年、青森県生まれ。東北大学大学院文学研究科修士課程修了(認知心理学専攻)。