【中途採用の論文試験】「仕事の優先順位」というテーマで「第2領域」とか語ってはいけない件
秋になると、公務員試験は経験者枠とか就職氷河期世代枠など中途採用の試験が始まります。
「◯◯について、あなたの職務経験を踏まえて論じなさい」
という形が多いですね。
でもこの「◯◯について」の部分と「職務経験」がつながっていない答案って多いんですよ。
「仕事の優先順位について、あなたの職務経験を踏まえて論じなさい」
1段落目でこれまでの職歴をさらっと説明して、
2段落目では
「仕事において重要なのはやるべきことのリストを作り、1重要で緊急なこと、2緊急ではないが重要なこと、3重要ではないが緊急なこと、4重要でも緊急でもないことに分けることである・・・」
これって、
ビジネス書を読んでいる人なら誰でも同じこと書けちゃいます。
それに実際に仕事をしてみると、「これは重要?緊急?」判断に困るグレーの案件が山程あります。
ていうか、下っ端が与えられる仕事はどれも重要かつ緊急だったりします。
本で読んだことをそのまま書くと、
「こいつ働いたことないんじゃないか?」と思われかねません。逆効果です。
いくつかの仕事を経験したなら、それぞれの仕事で優先順位が違っていたかもしれません。
たとえばインフラを作るような会社では「正確さ>納期」だったりしますが、
ゲーム制作会社は「正確さ<納期」かもしれません。アップデートで直せるので。
そういう会社ごとの違いに言及すると「転職歴もムダではない」というアピールになります。
本で読んだことではなく、自分が体験したリアルを書きましょう。
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シリーズ累計25万部のベストセラー参考書「何を書けばいいかわからない人のための 小論文のオキテ55」の著者。代々木ゼミナール小論文講師を経て、現在は文章力トレーニングの専門家として大手企業の社員研修に多数登壇。合同会社ロジカルライティング研究室代表。