大学入試、公務員試験、就職活動に
社内の昇進試験、契約社員から正社員への登用試験などの論文試験。
全部ひっくるめて「キャリアアップのための文章」と呼びましょう。
ここで大事なのは「書き方」よりも
「視点」です。「立ち位置」です。
たとえば、昇進試験で
「職場のコロナ対策」なんてテーマが出題されたとき、
若手社員は
「こまめに消毒して、お客様にもマスク着用を呼びかけよう」
とか書きたくなるものです。
でも、支店長なら
「万一、社員に感染者が出ても業務を続けられるようなバックアップ体制」
みたいな内容が求められます。
管理責任者として業務と社員の両面を見守る視点ですね。
公務員試験も同様です。
地方初級の高卒枠なら「誰にでも丁寧に応対する」という市役所のカウンター視点で十分ですが、
大卒で地方上級を受けるなら「市を発展させるためにどの分野に投資すべきか」みたいな会議室視点が必要です。
添削をやっていると、「内容が薄い答案」というのが多いものですが、
実は「内容が薄い」のではなく「一般人の視点」という立ち位置の問題だったりするものです。
キャリアアップしたければ、
書き方を磨くよりも「1つ上の視点」にシフトしましょう。
<メルマガ【ミニマル思考カフェ】2020.8.14 Vol.0717>
「ビジネス国語」によって職場の諸問題を解決する研修講師。
就職試験の論文をほぼ白紙で提出し3社連続で落とされたのをきっかけに論文試験の攻略法を研究。誰でも書ける独自のメソッドを開発した結果、大手大学受験予備校の小論文講師に抜擢される。参考書「何を書けばいいかわからない人のための小論文のオキテ55」はシリーズ累計25万部のベストセラーに。
その後、所属予備校が業界最大手から陥落し全国の校舎を閉鎖、自身もリストラされる怒涛の数年間を経験。意思疎通のエラーで混乱していく組織を詳細に観察し「ビジネス国語」を体系化する。独立後は社会人教育に転身し、大手企業の社員研修に多数登壇。受講者との軽妙なやり取りは「研修というより、めちゃくちゃ役に立つエンタメ」と評される。
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