【受け答えのロジック】「なぜ今年はトレンチコートが少ないの?」「流行りがありますから」ボーッと生き…(以下略)
昨日、トレンチコートを探していて気づきました。
あれ? ダブルのトレンチが見当たらない!!
どの店もシンプルなステンカラーコートばかりです。
某ブランドの店員さんに聞いてみました。
「なんで今年はトレンチがないんですか?」
「うーん・・・流行りがありますからね」
いや、今年ダブルのトレンチが流行りじゃないことは見ればわかる(笑)
聞きたいのは「なぜ急に流行らなくなったのか?」です。
「コロナ不況の影響でダブルのゴージャス感が敬遠されている」のか(←原因)
「飾りの多いトレンチが流行ったあとはシンプルに回帰する昔からのパターン」なのか(←原因)
「テレワーク時代なのでコートも実用性が優先されるようになった」のか(←目的)。
何でもいいんですが、
因果関係がわかる説明をしてくれたら
「この人、プロだなあ」と思って信用したと思います。
「流行りがありますからねえ」と言ってしまうのは、実にもったいない。
「AとBで迷うのよねえ、決められないのよねえ」というお客さんに
「それは・・・好みですね」と言ってしまう販売員もいますよね。
「◯◯な人にはこちら、△△な人にはこちらがおすすめです」と言ってくれれば、自分に合う方をその場で買うのに。
売れる人というのは「なぜそうなるのか」の説明が上手いものです。
(そういえば、良いコーチというのも「なぜそれがダメなのか」「なぜそうなってしまうのか」の説明が上手いものですね)
ちなみに「理由」には「過去の原因」と「未来の目的」があります。
チコちゃんに解答者が翻弄されるのは、
漠然と「なんで?」と聞かれても
「過去の原因」を聞かれているのか「未来の目的」を聞かれているのかわからないから。ここが巧妙です。
自分の業界が「なぜこうなっているのか?」。
チコちゃんに「なんで?」と聞かれても
パッと答えられるようにしておきましょう。
<メルマガ【ミニマル思考カフェ】2020.11.11 Vol.0806>

ビジネス書・受験参考書著者
株式会社キャリア・サポート・セミナー顧問講師
「ビジネス書著者のロジック✕予備校講師のわかりやすさ」を武器とする企業研修講師。
若手社員〜管理職の問題解決トレーニングのほか、広報・セールスライティングのコンサルティング、プロの著者を対象とした文章指導など幅広く活動。
公開セミナーでは満席御礼を連発し、「受講翌日に契約が取れた」「職場の人間関係が改善できた」「笑いと学びが濃密で3時間まったく飽きない」などの評価を得るほか、セミナーの内容をまとめたビジネス書『ミニマル思考 世界一単純な問題解決のルール』は韓国、台湾でも翻訳出版される。
代々木ゼミナール講師時代、ロジカルシンキングを高校生向けにアレンジした参考書『何を書けばいいかわからない人のための小論文のオキテ55』を出版。発売から6年連続Amazonカテゴリ1位、シリーズ累計20万部を超えるヒットとなり、2013年から2014年までNHK Eテレ「テストの花道」に小論文の先生として出演する。
1969年、青森県生まれ。東北大学大学院文学研究科修士課程修了(認知心理学専攻)。