「しょうがない」という言葉があります。
これ、使い方に気をつけないと危険なワードです。
2007年には久間章生防衛大臣が「原爆しょうがない発言」で辞任に追い込まれています。
いまでも自然災害とか交通事故とか、番組降板で関係者に大迷惑をかけた芸能人とかが話題になると
「しょうがない」と言っちゃって隣のコメンテーターに怒られる人がいます。
なぜ「しょうがない」で喧嘩になるかというと、
意味が2通り考えられるからなんですね。
1 必然的なことで、避けられない
2 既に起きた事実は変えられない
原爆でも災害でも事件でも、
「既に起きた事実は変えられない」から「これからどうするかを考えよう」
という意味で「しょうがない」と言うと、
「必然的で避けられない」という意味で受け取った人が
「被害者に非があるとでもいうのか!?」と怒る。
という構図です。
2つの意味に受け取れる言葉はトラブルの元なんですよ。
気をつけましょう。
というか、
人が一見「非常識な発言」をしたとき、
「被害者の気持ちがわかってない!」と頭ごなしに叱りつけるのではなく、
「なぜその言葉を選んだのか?」を考えてみると、
自分とは異なる思考回路が発見できるかもしれません。
<メルマガ【ミニマル思考カフェ】2019.11.23 Vol.0452>
「ビジネス国語」によって職場の諸問題を解決する研修講師。
就職試験の論文をほぼ白紙で提出し3社連続で落とされたのをきっかけに論文試験の攻略法を研究。誰でも書ける独自のメソッドを開発した結果、大手大学受験予備校の小論文講師に抜擢される。参考書「何を書けばいいかわからない人のための小論文のオキテ55」はシリーズ累計25万部のベストセラーに。
その後、所属予備校が業界最大手から陥落し全国の校舎を閉鎖、自身もリストラされる怒涛の数年間を経験。意思疎通のエラーで混乱していく組織を詳細に観察し「ビジネス国語」を体系化する。独立後は社会人教育に転身し、大手企業の社員研修に多数登壇。受講者との軽妙なやり取りは「研修というより、めちゃくちゃ役に立つエンタメ」と評される。
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