新入社員の女性からご相談をいただきました。
「自分は純粋に興味があって質問したのに、
『何で◯◯にするんですか?』と聞いたら、
新人が先輩に楯突いたみたいな空気になっちゃって・・・」
あります。
疑問形が「反語(否定)」と誤解されるケース。
反語というのは古文の時間に出てきた、あれです。
「〜だろうか(いや、そうではない)」
否定の意図だけど、言葉の上では疑問形を使っているわけです。
でも紛らわしいことに、
その疑問形の意図が「質問」なのか「反語」なのか
見た目では区別がつかないんです。
聞いた側が文脈や言い方を手がかりに推測するしかないんです。
だから50%の確率で誤解されるんです。
この手の誤解を避けるためには
「疑問形だけで終わらない」
という工夫が有効です。
上の例でいうと、
「何で◯◯にしたんですか?
私、そこに興味があるんですけど」
というポジティブな一言を添えると安全ですね。
学校では古文の訳し方として教えられる「疑問形=反語」ですが、
現代でも人間関係をギクシャクさせる地雷です。
使い方には気をつけましょう。
「ビジネス国語」によって職場の諸問題を解決する研修講師。
就職試験の論文をほぼ白紙で提出し3社連続で落とされたのをきっかけに論文試験の攻略法を研究。誰でも書ける独自のメソッドを開発した結果、大手大学受験予備校の小論文講師に抜擢される。参考書「何を書けばいいかわからない人のための小論文のオキテ55」はシリーズ累計25万部のベストセラーに。
その後、所属予備校が業界最大手から陥落し全国の校舎を閉鎖、自身もリストラされる怒涛の数年間を経験。意思疎通のエラーで混乱していく組織を詳細に観察し「ビジネス国語」を体系化する。独立後は社会人教育に転身し、大手企業の社員研修に多数登壇。受講者との軽妙なやり取りは「研修というより、めちゃくちゃ役に立つエンタメ」と評される。
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