定例的な会議での報告こそ、最初にドーンと差別化を打ち出して聞き手の関心を引くパフォーマンスが有効である件
私がセミナーでお伝えしているコンテンツの構成法に
「3D話法」というものがあります。
ざっくり要約すると、
文章でもプレゼンでも
・Difference(差別化)
・Detail(具体的詳細)
・Development(今後の展開)
この3つのベクトルで話を構成すると、読み手・聞き手は必ずどこかに食いつくというものです。
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一方、「話し方の基本」として「PREP法」というのがあります。
・Point(結論を最初に言う)
・Reason(その理由)
・Example(具体的事例)
・Point(結論をもう一度)
3D話法とは順番が、ベクトルが全然ちがいます。
どっちが正しいとかではなく、
単なる報連相ならPREP法、相手を動かすには3D話法
あるいは
1分間プレゼンならPREP法、もっと長いプレゼンは3D話法
と使い分けるのが正解です。
という話をしたところ、受講者の方からご質問をいただきました。
「四半期に一度、1時間ほどの定例的な発表をします。
この場合はPREP法ですか? それとも3D話法ですか?」
定例的な会議で5分か10分の報告だけならPREP法でもいいでしょうが、
1時間ですからね。
PREP法で1時間もしゃべると、
「結論はもうわかった。あとはその理由を並べるだけだな。もういいや」
と、聞き手を引っ張るが難しくなります。ネタバレしてますから。
定例的で、みんなが惰性になりそうな会議の発表こそ、
最初に「Difference(差別化)」を打ち出しましょう。
「今回はいつもと趣向を変えて、△△の観点からご報告します!」
「今期の業績の特徴を一言でまとめると、◯◯効果です!」
(お、何か面白いこと始まりそうだぞ)と思わせたら勝ちです。
冒頭で(はいはい、いつもと同じ話ね)と思われたら、
あとで大事な話をしてもスルーされてしまいますからね。

ビジネス書・受験参考書著者
株式会社キャリア・サポート・セミナー顧問講師
「ビジネス書著者のロジック✕予備校講師のわかりやすさ」を武器とする企業研修講師。
若手社員〜管理職の問題解決トレーニングのほか、広報・セールスライティングのコンサルティング、プロの著者を対象とした文章指導など幅広く活動。
公開セミナーでは満席御礼を連発し、「受講翌日に契約が取れた」「職場の人間関係が改善できた」「笑いと学びが濃密で3時間まったく飽きない」などの評価を得るほか、セミナーの内容をまとめたビジネス書『ミニマル思考 世界一単純な問題解決のルール』は韓国、台湾でも翻訳出版される。
代々木ゼミナール講師時代、ロジカルシンキングを高校生向けにアレンジした参考書『何を書けばいいかわからない人のための小論文のオキテ55』を出版。発売から6年連続Amazonカテゴリ1位、シリーズ累計20万部を超えるヒットとなり、2013年から2014年までNHK Eテレ「テストの花道」に小論文の先生として出演する。
1969年、青森県生まれ。東北大学大学院文学研究科修士課程修了(認知心理学専攻)。