「ロジカルなんとか研修」に期待するものが180度違っていたりする件
「ロジカルシンキング」「ロジカルライティング」の研修のために
クライアント企業の担当者の方と打ち合わせをすると、
最初の段階でちょっと話が噛み合わないことがあります。
何かというと、
「ロジカルなんとか」に何を求めているか、なんですね。
MECEとかロジックツリーとか、よく知られたツールがいろいろありますが、
これらを覚えて
・すでにある情報を整理したいのか、
・まだないアイデアを思いつきたいのか。
どちらをゴールにするかによって、
研修の内容はずいぶん変わってきます。
たとえば
「社員の報連相が支離滅裂で、これを改善したい」というお悩みなら
ロジックツリーをいかに正しく作るか、という話になりますが、
「現場の社員たちの問題解決能力をアップしたい」なら
ロジックツリーに書かれていないところに解決の糸口があったりします。
こういうお話をすると、
「うーん、そこまで考えていなかったな」という顔をされたりします(笑)
どちらが必要なのかは会社内の状況によりますから、
「じゃあ次回までに決めておいてください」
となることが多いですね。
一日研修だと
午前は「すでにあるものを正しく伝えるトレーニング」で
午後が「まだないアイデアを生み出すトレーニング」
という組み合わせもありますけど。
「ロジカルなんとか」というフレーズ、
何となくカッコイイ、学べば無敵になりそうな響きですが(笑)、
「それ学んで何したいの?」
という目的をはっきりさせておくことが大事です。

シリーズ累計25万部のベストセラー参考書「何を書けばいいかわからない人のための 小論文のオキテ55」の著者。代々木ゼミナール小論文講師を経て、現在は企業研修講師としてビジネスパーソンにロジカルシンキング、ロジカルライティングを指導。合同会社ロジカルライティング研究室代表。