セミナーや研修で
身の回りのリアルな問題を挙げて、解決策を考える
というワークをよくやります。
まあ、最初の案はだいたい
すでにやったことがあるけれど効果のなかった打ち手
だったりしますよね。
そういうときは
「その件で、あなたが絶対譲れない部分は何ですか?」
と聞いてみます。
「品質です」「納期です」「損益分岐点です」「他社との差別化です」
「家事をちゃんとやることです」「マイカーを買うことです」
「子どもを不良にさせないことです」
「じゃあ、その『絶対譲れない部分』をまず捨てましょう」
「はあ? できるわけないでしょ?! 納期守らなかったら、契約切られますよ!」
いや、私にキレる前に
本当に納期を守らなかったら契約切られるかどうか、発注元に聞いてみればいいんですよ。
案外、リスケに応じてくれるかもしれない。
そうすれば新たに、納期を延長した上での改善プランを立てることができます。
「ここは死守しなければ」と思っていることって、
意外と「捨てても大丈夫」だったりするものです。
しかも「譲れない」と思っているために
最初から解決の選択肢に入れていなかったりするんですよね。
盲点というやつです。
「盲点を探せ」といっても、見つかるわけがありません。
見えない点なんですから。
だから代わりに
「絶対守りたいもの」をはっきりさせるんです。
あなたが一番大事にしているものは何ですか?
それ、捨ててみましょう(笑)
「ビジネス国語」によって職場の諸問題を解決する研修講師。
就職試験の論文をほぼ白紙で提出し3社連続で落とされたのをきっかけに論文試験の攻略法を研究。誰でも書ける独自のメソッドを開発した結果、大手大学受験予備校の小論文講師に抜擢される。参考書「何を書けばいいかわからない人のための小論文のオキテ55」はシリーズ累計25万部のベストセラーに。
その後、所属予備校が業界最大手から陥落し全国の校舎を閉鎖、自身もリストラされる怒涛の数年間を経験。意思疎通のエラーで混乱していく組織を詳細に観察し「ビジネス国語」を体系化する。独立後は社会人教育に転身し、大手企業の社員研修に多数登壇。受講者との軽妙なやり取りは「研修というより、めちゃくちゃ役に立つエンタメ」と評される。
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