【親ガチャ】問題は「当たり/ハズレ」があることではなく、「ハズレ」の線引きが2つあること
「親ガチャ」という言葉に賛否が飛び交って盛り上がっています。
いい親に当たるかダメな親を引いてしまうかは
運まかせのガチャガチャみたいなものという意味ですね。
「親とガチャは仕組みが似ている」という比喩自体は正しいんですが、
「だからおまえの人生はこうだ」という解釈を付け足すと、怒ったり絶望したりと感情的になりがちです。
仕組みが似ている部分と、ハズレを引いたらどうするかという部分を分けましょう。
実は「ハズレ」にも2種類あります。
そんなに欲しくなかった雑魚キャラが出てきたというハズレ。
不良品とか危険物とか、商品としてあってはいけないものが出てしまったハズレ。
雑魚キャラなら、それを欲しがる変わった人を探して交換するとか、全然違う使い方で付加価値をつけるとか、頭の使いようでプラスに転じることができます。
返品に応じる義務はメーカーにはないわけです。
でも不良品や危険物はメーカーが返金・返品に応じる義務があります。ていうか、設置していたお店がすぐに対応するはずです。
親ガチャもこれと同じですね。
多少の貧乏とか、容姿や能力のハズレなら、努力や捉え方次第でプラスに転じることは可能です。
でも虐待とか極度の貧困は「不良品」「危険物」といえるでしょう。これは返金・返品の必要があります。
メーカーがないので、行政が子どもを施設に保護したり、生活保護を支給したりすることになりますが。
店頭のガチャガチャで不良品が出たりお金を入れたのに何も出てこなかったりすると、
小さい子どもは泣くしかありません。
「おばちゃんに言えば返金してくれるよ」と誰かが教えてあげればいいんですけどね。
親ガチャで不良品を引いた子も同じです。
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シリーズ累計25万部のベストセラー参考書「何を書けばいいかわからない人のための 小論文のオキテ55」の著者。代々木ゼミナール小論文講師を経て、現在は文章力トレーニングの専門家として大手企業の社員研修に多数登壇。合同会社ロジカルライティング研究室代表。