たまに「受講者のほとんどが外国人」という研修をご依頼いただきます。
全員中国人、全員韓国人、アジアから中東までごちゃまぜなど
いろいろ経験してきました。
すべて日本語で通します。
日本の企業で働いていれば、日本語の会話はだいたい大丈夫ですからね。
問題は最初の「つかみ」です。
挨拶と自己紹介だけ相手の言語で話して、本題に入ったら日本語(または英語)に切り替える
というすごい先輩講師もいるのですが、
冒頭部分でかなりの流暢さが必要とされるんですよね。
私がやったら海外の観光地で「コンニチワ、シャチョーサン」とか声かけてくる客引きみたいで、むしろ失礼になりそう(笑)
そこで私はどうしているかというと、
名前を書きます。ホワイトボードに。
相手が韓国人ならハングルで。
「スズキエイチです。
日本語で書くと鈴木鋭智。
ハングルで書くと・・・
スはこうでしょ? ズはこう? キはこれでいい?」
この辺ですでに「おーーっ」という感じになります。
「ここからが日本人には難しいんですよ。
エってハングルだと2通りあるでしょ? 区別つかないもん。こっちで大丈夫?
イは一番簡単。だからイ大好き(笑)
チも難しい。こう? あ、もう1本?」
스즈키 에이치
ハングルの「スズキエイチ」が完成!
ワーッと拍手をいただけます(笑)
「ジョウズ!!」なんて褒めてもらえます。
「アンニョンハセヨ」くらいの片言を話すのは簡単ですが、
文字を書くとなるとハードルが高いので
一気に親近感が沸くようです。
これで自己紹介と「つかみ」は終了。
あれこれ話す必要はないですね。
アラビア語で書くこともあります。
سوزوكي
ハングルよりもウケます。
中国語バージョンもあります。
「スズキエイチです。
日本語で書くと鈴木鋭智。
中国語で書くと・・・あっ、同じじゃん!(笑)
リンムー・ジュイチー。
読み方これでいい?」
「ビジネス国語」によって職場の諸問題を解決する研修講師。
就職試験の論文をほぼ白紙で提出し3社連続で落とされたのをきっかけに論文試験の攻略法を研究。誰でも書ける独自のメソッドを開発した結果、大手大学受験予備校の小論文講師に抜擢される。参考書「何を書けばいいかわからない人のための小論文のオキテ55」はシリーズ累計25万部のベストセラーに。
その後、所属予備校が業界最大手から陥落し全国の校舎を閉鎖、自身もリストラされる怒涛の数年間を経験。意思疎通のエラーで混乱していく組織を詳細に観察し「ビジネス国語」を体系化する。独立後は社会人教育に転身し、大手企業の社員研修に多数登壇。受講者との軽妙なやり取りは「研修というより、めちゃくちゃ役に立つエンタメ」と評される。
→プロフィールの続きを読む