【グッピーじゃダメ】絶妙な実験対象を見つけてくることこそ研究者の才能
シンプルだけど、面白い実験です↓
魚は“アホ”ではない!? 鏡に映る姿を自分と認知か… 「魚には自己意識があると判明」大阪市大の研究グループ
動物は鏡に映った姿を「自分」と思うのか「他者」だと思うのか。
「どう認識しているか」というのは頭の中のことなので、確かめるのが難しいですよね。
この実験のうまいところは、
ホンソメワケベラという、他の魚についた寄生虫を取ってあげる習性のある魚をつかった点。
鏡を見て、鏡の像の寄生虫を取ってあげようとしたら「相手」と認識していることになるし、
自分の寄生虫を取ろうとしたら鏡に映るのを「自分」と認識していることになる。
どちらの行動をしても一発で仮説が検証できるわけで、
金魚やグッピーじゃ実験にならないんですね。
こういう絶妙な実験対象を思いつくのが研究者の才能です。
ちなみに、この「ミラーテスト」はいろんな動物でおこなわれていて、
イルカは鏡を見て自分だと理解しますが、
パンダはわからないそうです。
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シリーズ累計25万部のベストセラー参考書「何を書けばいいかわからない人のための 小論文のオキテ55」の著者。代々木ゼミナール小論文講師を経て、現在は企業研修講師としてビジネスパーソンにロジカルシンキング、ロジカルライティングを指導。合同会社ロジカルライティング研究室代表。