大手メーカー様の若手社員の研修の帰り、
研修担当の方とおしゃべりしていて、
「アイデアを出すセンスは先天的なものか後天的なものか」
という話になりました。
「身の回りの問題を解決してみよう」
というワークをよくやるのですが、
面白いアイデアをポンポン出せる人と
うーーーーーん・・・と黙り込んでアイデアが出ない人。
この差は生まれつきのものなのか?
それとも「発想の技術」のような後天的な知恵の有無によるのか?
生まれつきのものだとしたら、
教育とか研修とかは意味がないという話になっちゃいますし、
後天的なものだとしたら、
「ノウハウを学んでも、誰もがアイデアを出せるわけではない」
という現実が説明できません。
で、私はどう考えているかというと、
誰しも多かれ少なかれアイデアを生み出す生き物で、
ただ、何かが蓋をしているために
仕事や研修など改まった場になると
「アイデアが浮かびません」と固まっているだけ。
ずいぶん楽観的かもしれませんが。
実際、新入社員研修をやっていると気づくんですよ。
いわゆる優等生度とアイデアを生む力は反比例する。
こう答えるべき
裏付けが必要
これを言ったら笑われる
自分が何か間違ってるんじゃないか?
そんなことを考えたら、
出かかった芽を摘んでしまいます。
4年ほど前、問題解決ワークの中で
「駆け込み乗車をなくすために
発車メロディを鳴らさず、
いきなりドアを閉める」
というアイデアを出した方がいました。
本人は半分ウケ狙い、
同じグループのみなさんも
「それ本当にやったらウケる!」と爆笑していましたが、
今年の夏、JRが本当に実施しました。
Yahoo!ニュース「「発車ベル」やめました JR、常磐線で実験 駆け込み防止へ」(2018年8月2日)
http://analyst-ex.com/L114696/b2/1231
全然「変な思いつき」ではなかったんですよ。
講師として私がやるべきなのは
ノウハウを教えることではなく
「蓋」を外してあげることなんじゃないか、
なんて考えました。
合同会社ロジカルライティング研究室 代表
ベストセラー参考書「小論文のオキテ55」シリーズ著者
就職試験の論文をほぼ白紙で提出し3社連続で落とされた敗北感をきっかけに論文試験の攻略法を研究。誰でも書ける独自のメソッドを開発した結果、大手大学受験予備校の小論文講師に抜擢され、NHKの教育バラエティ「テストの花道」にも出演。参考書「何を書けばいいかわからない人のための小論文のオキテ55」はシリーズ累計25万部のベストセラーとなる。
現在は社会人教育に転身し、製造、IT、建設、エネルギー業界を中心に大手企業60社以上の社員教育に携わる。「受講した翌日、契約が取れた」「険悪だったリームの雰囲気が変わった」など即効性のあるノウハウが支持される。
「世のつまらねえ研修を撲滅し、楽しく学べて役に立つ魔法に変える」がモットー。