大谷翔平選手の活躍で再び注目されているツールが、マンダラチャート。
3×3の9マスがさらに3×3の9セット並んでいる、アレです。
高校時代の大谷選手は
中央に「ドラ1 8球団」という大目標を書き、
その周囲8マスに大目標達成のための要素を書いています。
「体づくり、コントロール、キレ、スピード160km/h、変化球、運、人間性、メンタル」
そして外側の9マスずつを使って、各要素を達成するための具体的行動を書いています。
(有名な「ゴミ拾い」は「運」の項目の外側です)
発明されたのは60年も前らしいですが、
難しいのであまり普及しなかったんですね(笑)
描き方の自由なマインドマップの方がウケたようです。
それでも大谷選手にあやかってマンダラチャートに挑戦したい人におすすめなのが、このアプリ↓
やってみるとわかりますが、
81マス全部埋めるのって、大変です。
あーでもない、こーでもない、と何度も何度も書き直すことになります。
だから紙だと不便なんですよ。アプリの方がいいんです。
マンダラチャートが上手く書けないのには原因があります。
「理想の状態」と「そのための行動」がごっちゃになっているんですね。
「彼女をつくる!」という大目標の隣に「腹筋100回」とか具体的行動を書いちゃうんです。
「カッコいい肉体」が理想の状態で、そのための行動が「腹筋をする」「プロテインを飲む」「エステに行く」とかであるはずです。
「ハワイ旅行に行く」が大目標なら、理想の状態は「お金がある」「休みが取れる」とかで、
そのための具体的行動が「500円玉貯金をする」「宝くじを買う」「有給をためておく」「いっそ独立する」とかになるはずです。
(宝くじが正しい行動かどうかはわかりませんが)
大谷選手が中央の9マスを名詞だけで書いていたので、この点が伝わりにくいのかもしれません。
「体づくり、コントロール、キレ、スピード160km/h、変化球、運、人間性、メンタル」というのは
「肉体が屈強、コントロールがいい、キレがある、スピード160km/h、変化球を出せる、運がいい、人間性が立派、メンタルが強い」
と表現すると、これらが行動ではなく「理想の状態」であることがわかると思います。
この「理想の状態」と「そのための行動」の区別ができると、
次に直面するのが「理想の状態が思いつかない」だと思います。
でも、これが大事。
すぐに出てこないことこそ、これまで見落としてきたことですから。
もし悩みもしないで全部埋まったとしたら、「じゃあ何でいままで成功していないの?」って話になります。
マンダラチャートは、埋まらないマスにこそ宝物が埋まっているのかもしれません。
<メルマガ【ミニマル思考カフェ】2022.1.3 Vol.1224>
「ビジネス国語」によって職場の諸問題を解決する研修講師。
就職試験の論文をほぼ白紙で提出し3社連続で落とされたのをきっかけに論文試験の攻略法を研究。誰でも書ける独自のメソッドを開発した結果、大手大学受験予備校の小論文講師に抜擢される。参考書「何を書けばいいかわからない人のための小論文のオキテ55」はシリーズ累計25万部のベストセラーに。
その後、所属予備校が業界最大手から陥落し全国の校舎を閉鎖、自身もリストラされる怒涛の数年間を経験。意思疎通のエラーで混乱していく組織を詳細に観察し「ビジネス国語」を体系化する。独立後は社会人教育に転身し、大手企業の社員研修に多数登壇。受講者との軽妙なやり取りは「研修というより、めちゃくちゃ役に立つエンタメ」と評される。
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