【何度教えても思考がズレる】そもそも「ロジカルシンキング」というものが嘘なんじゃないか仮説
「小論文のオキテ55」でも「オキテPRO」でも、
「問題提起→原因分析→解決策」の三段落構成を中心に教えてきました。
正しい問題点を見つけて、その原因をちゃんと分析すれば、正しい解決策が見つかる
という理屈です。
ところが、実際やってみると
この順番で正しく考えられる高校生の少ないこと少ないこと!!
いや高校生だけじゃありません。
社会人も同じです。
「テレワークで能率が下がった→オフィスにいないからだ→週の半分は出勤しよう」と、何のためのテレワークだったかを忘れています。
ずっと、どうすれば「原因を正しく考えた上で、正しい解決策を出す」ことができるか、悩んできました。
「やっぱ、地頭の良し悪しって変えられないのかなあ?」と諦めたくもなりました。
ん?
いや、もしかしたら、
「問題提起→原因分析→解決策」という順番が違うんじゃないか???
ロジカルシンキング的にはこの順番で正しいんです。理屈の上では「先に原因で次に解決策」です。
でも、生身の人間の思考はそうなっていないのかもしれない。
「問題点キターーー! 解決策ポーーン!」と反射的に打ち返してしまうのが、人間の「性」なのかもしれない。
人間の性に反する仕組みはうまくいきません。
ミニマル思考のセミナーで私がいつも教えていることでした(笑)
人間の脳は、順序立てて正しく考えるよりも、
まず答えを出してみて、ダメならやり直すというトライ&エラーに向いている?
そう考えて、ワークシートのフォーマットを変えました。
ステップ1 問題提起と解決策(◯◯が問題だ、だから△△するべきだ)
ステップ2 その解決策が成功していないのはなぜか?まだ実行されていないのはなぜか?
ステップ3 さらなる解決策
(実際はもうちょっと細かい表になっています)
週明けのビジネスセミナーと企業研修でさっそく試してみたいと思います。
「誰でもクールな問題解決」に一歩近づくことはできるでしょうか???
〈メルマガ【論文アカデミー】2021.9.25 Vol.028〉

ビジネス書・受験参考書著者
株式会社キャリア・サポート・セミナー顧問講師
「ビジネス書著者のロジック✕予備校講師のわかりやすさ」を武器とする企業研修講師。
若手社員〜管理職の問題解決トレーニングのほか、広報・セールスライティングのコンサルティング、プロの著者を対象とした文章指導など幅広く活動。
公開セミナーでは満席御礼を連発し、「受講翌日に契約が取れた」「職場の人間関係が改善できた」「笑いと学びが濃密で3時間まったく飽きない」などの評価を得るほか、セミナーの内容をまとめたビジネス書『ミニマル思考 世界一単純な問題解決のルール』は韓国、台湾でも翻訳出版される。
代々木ゼミナール講師時代、ロジカルシンキングを高校生向けにアレンジした参考書『何を書けばいいかわからない人のための小論文のオキテ55』を出版。発売から6年連続Amazonカテゴリ1位、シリーズ累計20万部を超えるヒットとなり、2013年から2014年までNHK Eテレ「テストの花道」に小論文の先生として出演する。
1969年、青森県生まれ。東北大学大学院文学研究科修士課程修了(認知心理学専攻)。