上の子(2年生)が「A先生」の話をよくするようになりました。
担任ではないんですが、算数の時間だけ教えに来てくれる先生です。
「授業が楽しい」と子どもたちに評判です。
ノートに丸付けすると、最後に英語でサインしてくれたり
黒板に「れんらくネコ」というかわいいキャラクターを描いてみせたり。
怒ると「ビッグサンダー」が落ちるらしいです。
いまは公立の小学校でも
担任という枠を超えて
「カリスマ教師」があちこちのクラスに登壇してくれるんですね。
さて、みなさんお気づきでしょうか?
ここに「講師のブランディング」においてとても大事なことが隠れています。
子どもたちによる口コミの中に
A先生の「教え方」つまりコンテンツの話がないんですよ!
もちろん算数の教え方が上手いから特別枠になっているはずなんですが、
子どもたちは塾でも行っていない限り「教え方の違い」までは気づきません。
気づいたとしても、抽象的なことは口コミしにくい。
でも「英語のサイン」や「れんらくネコ」という目に見えるものは口コミしやすいんです。
怒り方にも「ビッグサンダー」という名前をつければ口コミしたくなるんです。
もし「英語のサイン」も「れんらくネコ」も「ビッグサンダー」もなかったら?
子どもたちが「A先生」の話を家庭ですることはなく、
たとえ算数の成績が上がっても
親は先生の存在すら知らなかったかもしれません。
<メルマガ【ミニマル思考カフェ】2020.9.16 Vol.0750>

合同会社ロジカルライティング研究室 代表
ベストセラー参考書「小論文のオキテ55」シリーズ著者
就職試験の論文をほぼ白紙で提出し3社連続で落とされた敗北感をきっかけに論文試験の攻略法を研究。誰でも書ける独自のメソッドを開発した結果、大手大学受験予備校の小論文講師に抜擢され、NHKの教育バラエティ「テストの花道」にも出演。参考書「何を書けばいいかわからない人のための小論文のオキテ55」はシリーズ累計25万部のベストセラーとなる。
現在は社会人教育に転身し、製造、IT、建設、エネルギー業界を中心に大手企業60社以上の社員教育に携わる。「受講した翌日、契約が取れた」「険悪だったリームの雰囲気が変わった」など即効性のあるノウハウが支持される。
「世のつまらねえ研修を撲滅し、楽しく学べて役に立つ魔法に変える」がモットー。