「財布を7つ持っておけ」正しい財布の数え方
「財布を複数持て」とよく言われます。
収入源を複数持っておけという意味です。
週末の副業だったり
株式投資だったり
不動産の家賃収入だったり
人によって得意分野はいろいろだと思います。
会社の給料のみに頼っていると、
何かあったとき収入ゼロ、貧困確定になりますからね。
「うちは大企業だし、俺エースだから大丈夫」
なんて油断していちゃいけません。
人が貧困に陥る原因で一番多いのは、病気と怪我だからです。
能力や努力の有無じゃないんですよ。
「給料がゼロになる」というのは、案外誰にでも起こりうる話です。
ところで、上に挙げた「収入源のいろいろ」の中に
「バイトの掛け持ち」は入っていません。
なぜかというと、
飲食店や工事現場や塾講師や事務員などバイト先が複数でも
「自分の身体を動かして時給をもらう」ことには変わりないからです。
病気や怪我で動けなくなったら、全てのバイトを一気に失います。
だから、これら全部まとめて「1つの収入源」とカウントすべきなんです。
私がしゃべる仕事と書く仕事を両方続けているのはそのためです。
しゃべる仕事って、いつまでできるかわからないものなんです。
健康上の理由で声が出なくなるかもしれない。
「人前に立つ」ということが物理的にできなくなるかもしれない。
スキャンダル等で、「自分の名前で仕事をする」ことができなくなるかもしれない(笑)
いまセミナーや研修の仕事をやっていられるのは、
ものすごい幸運に恵まれているだけなんですよ。
書く仕事はもうちょっと許容範囲があります。
声が出なくても、立てなくなっても書くことはできますし、
口述筆記という手もあります。
(太宰治の名作『駈込み訴え』は、太宰が帰宅するなりまくしたてて、奥さんに口述筆記させたものらしいです)
経営者やフリーランスの方の相談に乗るコンサルティングのお仕事はまたちょっと違います。
大勢の前で大声を出せなくなっても
著書がまったく売れなくなっても
困りごとを解決するアタマさえ働いていれば。
・・・なんて、こっちもいつまで続くかわかりませんけどね(笑)
体力、容貌、頭脳、資格、アイデア、器用さ、人柄、家柄、国籍、言語、人脈、経験、立場、金融資産、不動産、居住地、親の七光り、
何を使ってもいいんです。
給料もらう相手を複数持つのではなく、
稼ぐ「手段」をいくつも用意する。
これが「財布を複数用意する」という意味です。

ビジネス書・受験参考書著者
株式会社キャリア・サポート・セミナー顧問講師
「ビジネス書著者のロジック✕予備校講師のわかりやすさ」を武器とする企業研修講師。
若手社員〜管理職の問題解決トレーニングのほか、広報・セールスライティングのコンサルティング、プロの著者を対象とした文章指導など幅広く活動。
公開セミナーでは満席御礼を連発し、「受講翌日に契約が取れた」「職場の人間関係が改善できた」「笑いと学びが濃密で3時間まったく飽きない」などの評価を得るほか、セミナーの内容をまとめたビジネス書『ミニマル思考 世界一単純な問題解決のルール』は韓国、台湾でも翻訳出版される。
代々木ゼミナール講師時代、ロジカルシンキングを高校生向けにアレンジした参考書『何を書けばいいかわからない人のための小論文のオキテ55』を出版。発売から6年連続Amazonカテゴリ1位、シリーズ累計20万部を超えるヒットとなり、2013年から2014年までNHK Eテレ「テストの花道」に小論文の先生として出演する。
1969年、青森県生まれ。東北大学大学院文学研究科修士課程修了(認知心理学専攻)。