30年の間に青森から「つらら」が消えていた件
うちの子たちが
「つららを見たことがない」というので、
「青森に行ったらいっぱいあるよ」と言っていたのですが、
実際に来てみたら、
つららがない!
青森では「無落雪建築」というのが普及していたんです。
雪が落ちてこない平らな屋根で、
自然に溶けた水を屋根中央の溝から排水する構造です。
昔ながらの三角屋根(切妻屋根)と違って、
軒先に水が垂れてこないので、
つららができないんですよ。
この無落雪建築のおかげで
「雪下ろし」という作業がなくなり、
(年寄りばかりなので、命にかかわる重労働だったんです)
「雪かき」といえば玄関の前くらいになりました。
青森も、アップデートされてるじゃないか。
(いや、なんか「アップデート」という言葉が流行ってる風なので使ってみただけです)
青森のアップデートといえば
2010年にスターバックスが初出店して「これで秋田に追いついた」と大騒ぎになったり、
2015年にセブンイレブンが初出店して、涙を流して行列を作る県民の姿をテレビが生中継していたり、
そんな「東京化」が目立ちますが、
県民の暮らしを変えた最大のアップデートは
無落雪建築の普及かもしれません。

シリーズ累計25万部のベストセラー参考書「何を書けばいいかわからない人のための 小論文のオキテ55」の著者。代々木ゼミナール小論文講師を経て、現在は文章力トレーニングの専門家として大手企業の社員研修に多数登壇。合同会社ロジカルライティング研究室代表。