元ネタは『風姿花伝』
おかげさまで
紙の書籍の方も発売開始となりました!!
新刊『採点者の心をつかむ 合格するプレゼンテーション・面接・集団討論』(かんき出版)
書店では学参コーナーに置かれます。ビジネス書じゃないですよ。
今回も応援よろしくお願いいたします!!
この本には
20数年の「喋り屋稼業」で培ったノウハウを
出し惜しみなくすべて詰め込んだのですが、
実は古~いところに元ネタがあるんです。
それが世阿弥の『風姿花伝』。
予備校講師時代、くり返し読みました。
私にしては珍しく、付箋だらけです。
『風姿花伝』は「世阿弥が残した日本最古の能楽論」
高尚な、抽象的な、
実際はものすごく具体的・実践的な内容です。
冒頭の「風姿花傳第一 年来稽古條々」では
「7歳で稽古を始めるときは、あまり厳しくするな。嫌いになっちゃうから」。
年齢ごとの心得や稽古の注意点が続きます。
24,5歳では
「ベテランに勝ったからといって天狗になるなよ。若さと勢いのおかげだから」との戒め。
予備校講師あるあるです(苦笑)
ここに1枚目の付箋が貼ってあるにもかかわらず、
「風姿花傳第二 物學條々」
物学は「ものまね」と読みます。女、老人、
「演技=ものまね」なんですね、本来。
現代の素人は「演技=自己表現」とか思いがちですが。
そして「風姿花傳第三 問答條々」。
この中に「舞台に立つ前に観客席をよく見る」
会場がザワザワしているときは、
会場のテンションが低いときは演目を変える。
当時の能は貴人(公家)が主催する宴で披露するものなので、
主催者の都合で出番のタイミングが左右されてしまうわけですが、
それでも「場の主導権を握る」ことが強調されています。
今回の新刊でくり返し出てくるのが
この「場の主導権を握る」という話です。
プレゼンでも面接でも集団討論でも。
場の主導権を握らずに話し始めちゃいけないんです。
どんなに緊張してもアウェーでも、
私自身が講師業界でサバイバルできた秘訣でもあり、
人のプレゼンを見るたび「もったいないな~」
「場の主導権を握る」
元ネタは世阿弥先生でした。
