あくまでも趣味ですが、ホームページの作成とSEO対策のお手伝いを数件手掛けています。
悪い代行業者に引っかかって「何百万円も払ったのに、効果がない(泣)」という自営業や経営者の方によくお目にかかるので。
ホームページくらい、自分で作っちゃえばいいのに。
だって、HTMLとかCSSとか覚えなきゃいけないんでしょ? 難しそう・・・
だからカモられるんですよ!
その認識、時代遅れですから!!
みなさんから話を聞くと、共通点がありました。
- トップページを作成、修正する権限は業者のみ
- ドメイン(◯◯.com)の所有権も業者側
- クライアントから出されたイケてない原稿をそのまま掲載している
- アクセス数やコンバージョンを計測して改善策を出す、なんてことはしてくれない
- ブログだけはクライアントが書けるが、なぜかクラシックエディターしか使えない
要するに、生殺与奪の権を業者に握られてしまっています。
クライアントは「プロにまかせればアクセスがガンガン来るようなホームページを作ってくれるだろう」と期待するものの、
適当に作られた「ホームページ的なもの」が放置されているというのが実態のようです。
問題点① クライアントの原稿をそのまま掲載
クライアントは本業のプロではあっても文章のプロではありません。表現が稚拙だったり、大事な情報が抜けていたりするものです。
だから最初にヒアリングをして、事業の強みとか、ターゲットとする客層とか、今後のビジネスの展開とかを言語化する必要があるわけです。キャッチコピーや文章を作るのはそのあとです。
(ヒアリングされて初めてこれらを考え始める経営者も多いものです)
ヒアリングもせず、届いた原稿を入力するだけというのは「Webマーケティングのプロ」ではなく「WordPressを操作できる人」に過ぎません。
問題点② 改善案も出さずに放置
ホームページ(WEBサイト)は出版物と違って「作って終わり」ではありません。
アクセスの様子を見ながら毎日改善していくことが必要です。
「このページがよく読まれている。じゃあこの商材をもっと全面に出そう」とか
「この記事が思ったほど読まれていない。見出しを変えてみようか」とか。
Google AnalyticsとGoogle Search Consoleという無料のツールで誰でもできることです。
業者から改善案を出さなくても、せめてデータの活用法くらいアドバイスしてくれてもよさそうなものです。
問題点③ クラシックエディターしか使わせない
クラシックエディターというのは、数年前まで一般的だったWordPressの編集画面です。Wordみたいな感覚で文章を入力するには便利なんですが、デザインの自由度があまりありません。
「段落に背景色をつける」「見出しのデザインを変える」のようにデザインに凝ると、プログラミングみたいにHTMLやらCSSやらのコードを書く必要が出てきます。めっちゃ大変です。
ところが、2022年頃から普及したのが「ブロックエディター(Gutenberg)」という編集画面。HTMLやCSSの知識がなくても、パーツごとにデザインを選んで並べていくだけです。色や視覚効果の設定も自由&簡単です。
ぶっちゃけ、業者に外注する必要はなくなりました。
ダメな業者によるサイトがいまだにクラシックエディターしか使えない仕様になっているのは、「ホームページって難しい、やっぱ業者にお願いしないと」と思い込ませるための罠なんじゃないでしょうか?
ブロックエディターの正式名称は「Gutenberg」。活版印刷を発明したヨハネス・グーテンベルクにちなんでいます。彼の人類史上最大の功績は「知の民主化」でした。それまで聖職者や知識階級が独占していた「本を読んで学ぶ」という行為を庶民にまで普及させたわけです。
そう考えると、ダメなホームページ代行業者がクライアントにブロックエディター(Gutenberg)を使わせないのは、Webデザインという旧世代の特権を死守しようとしているようにも見えます。
ホームページくらい自分で作ろう!!
私がお手伝いしているサイトの場合、サイトに手を加える権限を業者から譲ってもらえた場合はブロックエディターを導入して1から作り直します。
もちろんしっかりヒアリングして事業の強みや今後の方向性もよく練った上で。(この辺のノウハウは受験生や就活生の自己PR、セルフブランディングと共通します)
最初は私が文章を書きますが、同時に経営者さん本人やスタッフさんにコツを教えます。最終的には自分で書けるようになってほしいので。(この辺は小論文とは違うんですね。セールスライティングという別な書き方があります)
トップページを変える権限を業者がどうしても譲ってくれない場合(解約もできない)場合は、仕方がないのでブログを固定ページ、ランディングページ代わりにします。
デザイン面はもう、力技でHTMLを書いてますよ。90年代のインターネット黎明期にHTMLでホームページ作っていたのを思い出しながら(笑)
これから開業・起業しようと考えているみなさんは、まず自分でドメイン(◯◯.com)を取得してサーバーも契約して、自力でサイトを立ち上げるのをおすすめします。
自分のホームページは自分で管理しましょう!
「ビジネス国語」によって職場の諸問題を解決する研修講師。
就職試験の論文をほぼ白紙で提出し3社連続で落とされたのをきっかけに論文試験の攻略法を研究。誰でも書ける独自のメソッドを開発した結果、大手大学受験予備校の小論文講師に抜擢される。参考書「何を書けばいいかわからない人のための小論文のオキテ55」はシリーズ累計25万部のベストセラーに。
その後、所属予備校が業界最大手から陥落し全国の校舎を閉鎖、自身もリストラされる怒涛の数年間を経験。意思疎通のエラーで混乱していく組織を詳細に観察し「ビジネス国語」を体系化する。独立後は社会人教育に転身し、大手企業の社員研修に多数登壇。受講者との軽妙なやり取りは「研修というより、めちゃくちゃ役に立つエンタメ」と評される。
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