「公務員試験では忖度のない意見を書くんだぞ」と2020年に向けて勉強する大学生たちに最初に言っておきたい件
公務員試験は2020年の春夏に向けて
この時期から勉強が本格化します。
CSS公務員セミナーでも
11月から「文章理解」(マークシートの教養試験で2割を占める)の講義が始まり、
12月から「教養論文」(採用枠によって論文とか論作文とか作文とか小論文と呼ばれますが、同じです)の講義がスタートします。
それに向けて、2019年に出題された各省庁・自治体の問題を振り返っているところなんですが、
今年面白かったのは千葉県庁の問題ですね。
「これからの公務員の数はどのようにしていくべきか。
1減らしていくべき 2現状維持 3増やしていくべき
の中から選び論ぜよ」
これ、どう答えます?
「減らすべき」といいつつ「でも自分は雇ってくれ」というのも図々しいような気がするし、
「増やすべき」というのも、既得権益を守りたいお役所に忖度しているように思われそうだし、
「現状維持」とかいって「事なかれ主義の消極的な人」とみなされるのも嫌だし、
まさか「4 まず森田健作知事を辞めさせろ」なんて書くわけにもいかないし・・・
おそらく1〜3のどれを選んだかは評価の対象ではないでしょう。
公務員を「増やすべき」「減らすべき」どちらにも一理あり、
どちらにも問題がありますから。
どれを選んだとしても、
そのメリット(必要性)を述べた上で
デメリットに対するフォロー(解決策)を書く必要があります。
こういうときは「雇ってもらう立場」としての忖度は捨てるのがコツです。
自分の立場は棚に上げて、中立の立場から行政のあり方を考えましょう。
「忖度」というのは、判断を狂わせますから。
モリカケ問題も大学入試改革も
文部科学省が最初に「NO」と言っていたらあんなメチャクチャなことにはならなかったわけで。
おそらく現役公務員のみなさんも
「忖度するとロクなことにならない」というのは痛感しているはずです。
だからこそ、「忖度しない中立性」を見せつけてやりましょう!
<メルマガ【ミニマル思考カフェ】2019.11.15 Vol.0444>

ビジネス書・受験参考書著者
株式会社キャリア・サポート・セミナー顧問講師
「ビジネス書著者のロジック✕予備校講師のわかりやすさ」を武器とする企業研修講師。
若手社員〜管理職の問題解決トレーニングのほか、広報・セールスライティングのコンサルティング、プロの著者を対象とした文章指導など幅広く活動。
公開セミナーでは満席御礼を連発し、「受講翌日に契約が取れた」「職場の人間関係が改善できた」「笑いと学びが濃密で3時間まったく飽きない」などの評価を得るほか、セミナーの内容をまとめたビジネス書『ミニマル思考 世界一単純な問題解決のルール』は韓国、台湾でも翻訳出版される。
代々木ゼミナール講師時代、ロジカルシンキングを高校生向けにアレンジした参考書『何を書けばいいかわからない人のための小論文のオキテ55』を出版。発売から6年連続Amazonカテゴリ1位、シリーズ累計20万部を超えるヒットとなり、2013年から2014年までNHK Eテレ「テストの花道」に小論文の先生として出演する。
1969年、青森県生まれ。東北大学大学院文学研究科修士課程修了(認知心理学専攻)。