「車輪の再発明」という言葉があります。
「すでに世に存在しているものを知らずに、
めっちゃ苦労してゼロから作ってしまうムダな努力」
という意味で使われます。
いま新しい企画のために類書を一通り読み込もうとしているのですが、
昔はこの作業が苦手だったんです。
「自分のアイデアがすでに類書に書かれていたらどうしよう?」
という不安があって。
すっごい時間をかけて作ったコンテンツが
実は「車輪の再発明」だったら、
本を書く意味がなくなってしまいますから。
でも、エイッっとプールに飛び込むような気持ちで
類書をガガーっと読んでみると、
たしかにすでに世に出ている内容もあれば
どの本にもまだ書かれていない内容も見えてくるんです。
最近ようやく肝が座ってきて、
すでに書かれている内容があっても
「ああ、やっぱり自分は正しかったんだ」と安心し、
「でも切り口が微妙に自分と違うんだな」と分析し、
「こっちの表現をした方がよかったじゃん」と上から目線になります(笑)
同じ結論でも
そこにいたるプロセスが違えば
切り口も違うし説得力も違ってくるものです。
「コピー」と「再発明」は別なんです。
「車輪の再発明」を恐れず、ガンガン世に出していいんです。
もしかしたら、
コンテンツを世に出せる人と出せない人の違いって
この辺のメンタルにあるのかもしれません。
「ビジネス国語」によって職場の諸問題を解決する研修講師。
就職試験の論文をほぼ白紙で提出し3社連続で落とされたのをきっかけに論文試験の攻略法を研究。誰でも書ける独自のメソッドを開発した結果、大手大学受験予備校の小論文講師に抜擢される。参考書「何を書けばいいかわからない人のための小論文のオキテ55」はシリーズ累計25万部のベストセラーに。
その後、所属予備校が業界最大手から陥落し全国の校舎を閉鎖、自身もリストラされる怒涛の数年間を経験。意思疎通のエラーで混乱していく組織を詳細に観察し「ビジネス国語」を体系化する。独立後は社会人教育に転身し、大手企業の社員研修に多数登壇。受講者との軽妙なやり取りは「研修というより、めちゃくちゃ役に立つエンタメ」と評される。
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