「車輪の再発明」を恐れすぎると、コンテンツの発信ができなくなってしまう件
「車輪の再発明」という言葉があります。
「すでに世に存在しているものを知らずに、
めっちゃ苦労してゼロから作ってしまうムダな努力」
という意味で使われます。
いま新しい企画のために類書を一通り読み込もうとしているのですが、
昔はこの作業が苦手だったんです。
「自分のアイデアがすでに類書に書かれていたらどうしよう?」
という不安があって。
すっごい時間をかけて作ったコンテンツが
実は「車輪の再発明」だったら、
本を書く意味がなくなってしまいますから。
でも、エイッっとプールに飛び込むような気持ちで
類書をガガーっと読んでみると、
たしかにすでに世に出ている内容もあれば
どの本にもまだ書かれていない内容も見えてくるんです。
最近ようやく肝が座ってきて、
すでに書かれている内容があっても
「ああ、やっぱり自分は正しかったんだ」と安心し、
「でも切り口が微妙に自分と違うんだな」と分析し、
「こっちの表現をした方がよかったじゃん」と上から目線になります(笑)
同じ結論でも
そこにいたるプロセスが違えば
切り口も違うし説得力も違ってくるものです。
「コピー」と「再発明」は別なんです。
「車輪の再発明」を恐れず、ガンガン世に出していいんです。
もしかしたら、
コンテンツを世に出せる人と出せない人の違いって
この辺のメンタルにあるのかもしれません。

シリーズ累計25万部のベストセラー参考書「何を書けばいいかわからない人のための 小論文のオキテ55」の著者。代々木ゼミナール小論文講師を経て、現在は文章力トレーニングの専門家として大手企業の社員研修に多数登壇。合同会社ロジカルライティング研究室代表。