菅官房長官が総裁選への出馬を表明した会見で
「国の基本は『自助・共助・公助』」と述べたことで
あちこちから叩かれています。やっちまったな。
たしかに「人間の基本」は自助と共助ですが、
税金を預かっている行政府は最初に公助を考えるべきで。
「国」という言葉が国民を指すのか行政府を指すのかによって
解釈が大きく変わるフレーズなのかもしれません。
でも、菅さんと似たようなことを言って歴史に名を残した人もいるんですよね。
ジョン・F・ケネディ米大統領です。
「国家が諸君のために何ができるかを問わないで欲しい――諸君が国家のために何ができるのかを問うて欲しい」
あれ? 菅さんよりもあからさまに「国家に頼るな」と言い切ってますが?
実はこのフレーズには続きがあります。
「世界の市民諸君よ。米国が諸君のために何ができるかを問うのではなく、我々が人類の自由のために共に何ができるのかを問うて欲しい」
この演説、米ソ冷戦、核戦争の恐怖という「人類の危機」に直面した時代背景があって語られたものです。
演説の中に「人類」という言葉が何度も登場します。
「市民」とか「地元の支援者」なんてレベルの話はしていないんですね(笑)
似たようなフレーズなのに
大喝采を浴びて歴史に名を残すのか
ネットで叩かれてしまうのか。
この差は
「大国のトップという視点」の有無だったのかもしれません。
ケネディ大統領就任演説の全文はこちらです↓
https://bit.ly/2QQ72Z9
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合同会社ロジカルライティング研究室 代表
ベストセラー参考書「小論文のオキテ55」シリーズ著者
就職試験の論文をほぼ白紙で提出し3社連続で落とされた敗北感をきっかけに論文試験の攻略法を研究。誰でも書ける独自のメソッドを開発した結果、大手大学受験予備校の小論文講師に抜擢され、NHKの教育バラエティ「テストの花道」にも出演。参考書「何を書けばいいかわからない人のための小論文のオキテ55」はシリーズ累計25万部のベストセラーとなる。
現在は社会人教育に転身し、製造、IT、建設、エネルギー業界を中心に大手企業60社以上の社員教育に携わる。「受講した翌日、契約が取れた」「険悪だったリームの雰囲気が変わった」など即効性のあるノウハウが支持される。
「世のつまらねえ研修を撲滅し、楽しく学べて役に立つ魔法に変える」がモットー。