こんなご相談を受けました。

「クライアントからのお問い合わせに対応するメールが、果てしなく長くなってしまうんです」

 

詳しく聞くと、

納品したシステムに不具合があった場合のために

会社のHPに問い合わせフォームを設けていて、

それに入力してもらうと具体的に状況がわかって対応しやすい。

 

ところが、

コールセンター(電話)宛にもメールを送れるようになっていて、

ここに来るメールが

「ようわからんが動かなくなった」

などの漠然としたものばかりだとか。

 

 

これは・・・返答のメールが長くなるのもわかります。

 

 

問い合わせフォームを見て挫折して、

電話をかけようとしたものの説明する気がないので

そこに書いてあったアドレスにメールを投げてみた

的なクライアントの場合、

 

まずは状況の確認から始めないといけません。

使用環境はAですか? Bですか?

Bだとしたら、データの形式はCですか? Dですか?

 

こんな感じで、文章でフローチャートを展開していくことになってしまいます。

正確に書いてあれば、フローチャートをたどって解決することもできるでしょう。

 

 

でも問題は

相手が「問い合わせフォームで挫折した人」ということです。

 

知識がなかったり、じっくり読むのが苦手ということもあるでしょう。

仕事が中断して慌てていたり、イラツイていることもあり得ます。

 

チャートを正しくたどっていられなくて、ブチ切れてしまうかもしれません。

 

 

こういうときは、読み手の心理を考えましょう。

このお問い合わせメールで、クライアントは何を求めているか?

 

「不具合を解消したい」?

なぜ不具合を解消したいんでしょう?

 

その本音は

「安心したい」じゃないですかね?

 

締め切り直前にデータが消えたとか、

目の前でお客様を待たせているとか、

「やばいよ、やばいよ〜」な状態なわけです。

 

この状況で人間が求めるのは

「正解」よりも「安心」です。

 

こう考えれば、

クライアントへの返答メールの形が決まってきます。

 

1 パニクっていても理解できるように、文面はシンプルに。

2 1通で全部説明せず、一問一答のキャッチボールをする。

3 何のための質問なのか、全体像と現在位置を示す。

 

「お使いのファイルはAですか? Bですか?」

だけだと、何のための質問なのかわからないので

「無意味なことばかり聞いて、時間稼ぎしやがって」

と思われかねません。

 

でも、

「お使いのファイルはAですか? Bですか?

Aなら◯◯で解決できます。

Bなら△△の可能性があります」

 

のように質問の「その先」まで添えると、

答えるたびに解決に近づいている感が出ます。

 

こうして毎回、希望をチラ見せしながら質問すれば、

相手もストレスを感じることなく一問一答に応じてくれます。

 

 

「クレームつけられないように」を考えたら、説明はどんどん長くなります。

でも「安心してもらおう」と発想を変えると、メールはシンプルになります。

 

文章の基本は「誰の、どんな問題を解決するのか」にフォーカスすること。

なんて、私もよくこれを忘れて失敗しますが(苦笑)

精進します。

 

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鈴木鋭智(Eichi Suzuki)

「『考える』のではなく『捨てる』“超”ロジカルシンキング」を得意とする企業研修、ビジネスセミナー講師。株式会社キャリア・サポート・セミナー顧問。代々木ゼミナール講師時代、小論文を「文章表現ではなく問題解決の科目」と再定義することにより合格率を倍増。参考書『何を書けばいいかわからない人のための 小論文のオキテ55』はシリーズ累計14万部を超えるヒットとなり、NHK Eテレ「テストの花道」はじめテレビ、雑誌でも活躍する。ビジネスの現場にも即応用できる問題解決メソッドとして、SMBCビジネスセミナーへの登壇を機に社会人教育に転身。満員御礼を連発するセミナーの内容をまとめたビジネス書『ミニマル思考 世界一単純な問題解決のルール』は台湾、韓国でも翻訳出版される。1969年、青森県生まれ。東北大学大学院文学研究科修士課程修了(認知心理学専攻)。