a840f9326b191757bb8b0dfabcc5fa4b_s

ある歯科医院の話です。

とてもいい先生で繁盛していたのですが、

地域のクチコミサイトでちょっとネガティブな評判が数件書き込まれました。

要約すると「金儲け主義」だと。

 

普段はそんな感じはまったくなく、子どもにもお年寄りにも丁寧に説明してくれる先生なのでネットでの悪口は意外でした。

 

ところが、

たまたま受付の電話対応を聞いて、ようやく謎が解けました。

「申し訳ありません、本日は自費の患者様でいっぱいなので、明日以降でしたら……」

 

(自費=インプラントなどの保険外診療のことです。虫歯治療など治療費が決められた保険診療と違い、医院が好きなように値段をつけることができます。高値をつければ儲かります。)

 

さて、この「自費の患者様でいっぱいなので」というフレーズ、聞き方によって2つの意味に聞こえてしまいます。

意味1「高いお客様でいっぱいなので、安い虫歯の患者さんは後回しね」

意味2「手術の予定は動かせないので、待っていただけますか?」

 

もちろん受付の女性スタッフの意図は意味2の方だったと思います。

おそらく医院内では単純に「自費=手術」という同義語で交わされている言葉にすぎず、そこに「高い、安い」というニュアンスを込めてはいなかったのでしょう。

(本当に差別意識があったら、なおさらそういう言葉は使わないはず)

でも、外部の人が同じ文脈で聞いてくれるとは限らないのです。

 

最初から「本日は手術の予定でいっぱいですので」と言っていれば、親知らずが痛み始めた患者さんも「手術じゃしょうがないなあ」と受け入れてくれたかもしれません。

 

2つの解釈が成り立つ言葉、これがよく誤解やトラブルの原因となります。

しかも自分では自覚しにくいところが厄介。

営業や販売の定型トークも、第三者に聞いてもらう機会があるといいですね。

意外な「エラー」を発見できるかもしれません。

 

─────────────────────────────────

◆日刊メールマガジン【ミニマル思考カフェ】のお知らせ◆

セミナーの復習に、お仕事のヒントに、暇つぶしに。

ときにはブログに書けないディープな話も。

毎日昼休みに配信される、ゆる〜く軽〜い無料メルマガです。


かんたん登録はこちらからhttp://bit.ly/2IcybjD

バックナンバーはこちら→http://bit.ly/2IeQbKg

─────────────────────────────────

関連記事

鈴木鋭智(Eichi Suzuki)

「『考える』のではなく『捨てる』“超”ロジカルシンキング」を得意とする企業研修、ビジネスセミナー講師。株式会社キャリア・サポート・セミナー顧問。代々木ゼミナール講師時代、小論文を「文章表現ではなく問題解決の科目」と再定義することにより合格率を倍増。参考書『何を書けばいいかわからない人のための 小論文のオキテ55』はシリーズ累計14万部を超えるヒットとなり、NHK Eテレ「テストの花道」はじめテレビ、雑誌でも活躍する。ビジネスの現場にも即応用できる問題解決メソッドとして、SMBCビジネスセミナーへの登壇を機に社会人教育に転身。満員御礼を連発するセミナーの内容をまとめたビジネス書『ミニマル思考 世界一単純な問題解決のルール』は台湾、韓国でも翻訳出版される。1969年、青森県生まれ。東北大学大学院文学研究科修士課程修了(認知心理学専攻)。